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(映画) ラストデイズ 

Last Days

ラストデイズ
Last Days
2005年【米】
監督、脚本/ガス・ヴァン・サント 出演/ マイケル・ピット、ルーカス・ハース、アーシア・アルジェント、キム・ゴードン 音楽コンサルタント/サーストン・ムーア(ソニック・ユース)

 ギャラクシー・クエストの項でアートに比重した映画は、マニアックで好き嫌いの分かれる作品が多いといったことを述べたばかりであるが、本日観賞した映画『ラストデイズ』は正にその類の作品であろう。
 本作は1994年に27歳の若さで自らの命を絶ったロックンローラー、カート・コバーンにインスパイアされた作品で、ある有名ロックンローラー(ルックスはまんまカート・コバーン)が自殺(本作では主人公の青年の直接の死因は明らかにされていないが)するまでの2日間を描いた作品である。
 監督のガス・ヴァン・サントは前作で、1999年にアメリカのコロンバイン高校で起きた二人の男子生徒による銃乱射事件をもとにした映画『エレファント』を制作しているのだが、本作はそれの姉妹作ともいえる作品である。両作品ともストーリーというものが殆どなく、想像や記録に基づく事実を淡々と描いているだけで、果たしてこれは映画と呼べるものなのだろうかとも思える作品に仕上がっている。
 実際に起こった事件を映像という媒介を用い提起するだけで、それに対する答えは全て視聴者各人に任せるといったスタンスで、映画として多くの人が楽しめるものではないと思う。実際本作を映画館で見終えた後、多くの人が「つまらない」といっているのを耳にした。カート・コバーンという現在でも多くの若者から支持されるカリスマをモチーフにしているだけあって、多くの客は『シド・アンド・ナンシー』や『ドアーズ』のような伝記映画を期待していたのではないだろうか。
 私個人はなかなか良い作品であると思った。元々私自身がカート・コバーンの在籍していたNIRVANAというバンドのファンであり(以前コピーバンドもしてた)、また前作『エレファント』に大変衝撃を受けていたため、公開以前から「自分の好きなアーティストをモチーフにした映画があの『エレファント』の手法で描かれるのか」という思いで期待をしていたのだが、本作はまあその期待は十分に満たしてくれた。ただ欲を言えば、何故青年が人生に絶望したのかを示唆する描写をもう少し加えて欲しかった。『エレファント』では男子生徒がいじめを受けている描写などがあり、事件に至るまでの経緯がもう少し詳しく描かれていた。実際『エレファント』を見た直後はそうは思わなかったのだが、本作『ラストデイズ』と比較したら、ずいぶん分かりやすい作品であったと思う。逆に『ラストデイズ』はより分かりにくいものであったと思う。
 では、この『エレファント』や『ラストデイズ』のどのような部分が良いのかについてだが、何よりも作品全体がとても美しいのである。殺人や自殺といった非常に重いテーマを描いた作品ではあるのだが、人間の持つ心の弱さ、繊細さといった闇の部分にひたすらスポットライトをあて、それを否定も肯定もせずただ照らしているといった感じで、それが非常に心地良く美しいのである。
 結局のところ心に闇を持たない人間など存在しないわけで、自殺や殺人を犯す人間が特別なわけではないと思う。そういった心の闇にあえて目を向けてみるのは重要なことであると思う。

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コメント

訪問サンクスです。

私は全く予備知識なしに観てしまったので、どういうものが出てくるかわからず、「ふーん」という感じでした。DVDで観たので途中何度も居眠りしちゃって、そのたびに見直したりしてすごい時間かかったことは白状しときます。

コメントありがとうございます。
ラストデイズ、個人的には好きな作品です。
が、日本ではNIRVANAファンからの評価がすこぶる悪いようです。
「カート・コバーンの映画だ」って思って見ると、肩透かしを喰う感じなんですかね。

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