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(映画) 若き獅子たち 

The Young Lions

若き獅子たち
The Young Lions
1958年【米】
監督/エドワード・ドミトリク 脚本/エドワード・アンハルト 出演/マーロン・ブランド、モンゴメリー・クリフト、ディーン・マーティン

 二次世界大戦を題材にした映画。世に存在する戦争映画の多くは基本的にどちらか一方の視点でのみ語られているが、本作はアメリカとドイツそれぞれの視点に立って二つの物語が同時に進行する形をとっていて、中々見ごたえのある作風に仕上がっている。
 一つの物語は若きドイツ軍将校クリスチャン(マーロン・ブランド)の視点で語られていく。彼はドイツ軍の将校でありながら、ナチズムというものに疑問を感じていた。上層部の命令で年端もいかぬ少年を逮捕したり、進行地のフランスで出会った女に痛烈なドイツ批判を受けたりするに従って彼の疑問は確信に変わっていく。その後も彼は様々な絶望的な出来事を体験し、ついには一人意味もなく戦線を徘徊し始める。
 一方の物語はアメリカ軍の二人の青年の視点で語られる。徴兵検査所で知り合った二人の青年ノア(モンゴメリー・クリフト)とマイケル(ディーン・マーティン)は妙に気が合うところがあった。ユダヤ人であるがために耐え難い差別を受けるノアはついには兵舎を脱走してしまう。ブロードウェイのスター歌手であるマイケルは死を恐怖するあまり戦線に赴くことを拒み続ける。二人はそれぞれ葛藤した後、戦線へと向かう。
 3時間近くある映画なのだが、二つの物語が交差するのはラストの数秒のみである。それは何の盛り上がりもなくほんの一瞬の出来事である。戦場ではあくまで「敵」と「味方」、相手の人間がどんな物語を持っていようが一切関係ないのだろう。ただ殺すのみである。本作はそういった戦争の持つ虚しさが残るだけの映画である。極端にドイツを否定することもアメリカを肯定することもユダヤ人を守護することもない。戦場には正義もなければヒーローもいなく感動が生まれることもないのだろう。純粋な虚しさがあるだけである。

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